遅くなって申し訳ありません!
『ル・ゲィ・マリアージュ
~愉快な結婚~』
11月17日(日) 大盛況のうちに無事千穐楽を迎えました。 千穐楽拝見しましたので簡単にご報告をさせていただきます。
まずはその前に畠中さんからいただいたお写真です!
エドモン・ドゥ・サシー役(主人公アンリの父親)のお衣装です。
畠中さん、お写真ありがとうございました!
私は初日と中日と千穐楽を拝見しました。
若いキャスト陣の台詞のテンポがとても良くなっていて、軽快な掛け合いに客席内の笑いもさらに大きくなっていました。
千穐楽後なので、初日のレポートよりもうちょっとネタバレありのあらすじを…と思ったのですが、コメディってあらすじで語ろうとするとまったく面白さが伝わらないことに気づき断念しました。
なので、畠中さん演じるエドモンの面白いシーンを一部だけご紹介します。
開演直後照明がついたとき、舞台上にいるのはアンリと父親のエドモン。
見るからに堅苦しそうな父親で、息子のアンリとは会話がかみ合いません。
そんな父親にドドと結婚したことを知られてしまったアンリは、遺産のための偽装結婚とは言えないため理由をあれこれでっち上げてなんとかごまかそうとするのですが、エドモンは自分と息子の間に長年感じていた距離や違和感に悩んでいたこと、その理由が今わかった、と納得してしまいます。
てっきり「息子が男と結婚した=ゲイ」という事実に衝撃を受けているのかと思いきや、「おまえもだったのか」と突然自分がゲイであることをカミングアウトして、やっとお互いの本当の姿を理解し合える日が来たと心から喜んだのです。
ここの長台詞はさすが畠中さん!でした。息子との関係に悩んでいた日々、ゲイであることを隠し続けて生きて来た長年の苦労や孤独がどわ~っとこちらにも見えてきます。
それまでの堅苦しい紳士から一転、妖しい目つき、ちょっとした肩のすくめかた、肘の角度…不思議な色気と、息子と分かり合えた喜びが身体からあふれ出てきます。 本当の自分に戻ったパパのかわいいこと!
とにかくアンリは自分の秘密を守ろうと行き当たりばったりな嘘で取り繕うため、それぞれが違う嘘を信じている人間が顔を合わせる羽目になります。
そうすると辻褄の合わない部分をこれまたそれぞれが勝手な想像で補っていくのでどんどん収拾がつかなくなるのです。
パパ・エドモンも息子の嘘に翻弄されて方向違いの喜怒哀楽を振りまき続けるところが爆笑ポイントでした!
そして最後は、エドモンにとってのハッピーエンド!で幕がおります。
この自己中キャラのアンリを「憎めない」存在にできるかどうかは大きなカギだと思いますし、親友ドドとの関係性、アンリの嘘を信じて暴走するエルザや弁護士のくせに(だからこそ?)冷静に法の抜け道を指示するノルベールの毒を含んだ面白さなど、この作品はキャストの組み合わせによって毎回新しい魅力が発見できるはずです。
来年も再演を予定されているとのことでしたので、この劇場の看板作品として上演され続けていくといいな、と思いました。
DVD発売のお知らせ
公演DVDが発売されるそうです。
① 11月4日 ソワレ映像(美里エルザの千穐楽公演)
② 11月17日 ソワレ映像(矢野エルザ・大千穐楽公演)
価格8,800円 送料700円(2枚1,000円)
こちらのチラシは劇場に置いてありました。
現時点では劇場HPにこの情報が掲載されていないのですが、チラシには問い合わせ先として劇場の電話番号が書いてありますので(この画像には写ってませんけど)、購入ご希望の方はぜひお問い合わせください。
問い合わせ先:トリコロールシアター 03-3796-7771