「孵化最終章」東京公演千穐楽のご報告

「孵化最終章~はじまりの音~」 8月5日(日)13:00 

@池袋あうるすぽっと

 

遅くなってしまいましたが東京公演千穐楽の簡単なご報告です。

 

客席は満員!8公演目となる千穐楽は、熱気むんむん! ちょっとした仕掛けのトラブルもありましたが、勇気をもらえるすてきなラストシーンに感動。

座長である畠中さんのご挨拶は…「何も言わないつもりだったのに、言わざるを得ない流れになってる…」(そりゃそうですよ、千穐楽ですから!)と少々ぼやきつつ、シンプルかつ誠実に観客に感謝の言葉を繰り返していました。

鳴り止まない拍手にこたえ再登場したので何を言ってくださるかと期待していたら、「ありがとうございました!一同、撤収!」

それ、号令ですよ?(笑) 面白すぎます。

 

<主な配役>

 

パズ: 畠中 洋

ガーネッタ:伊東 えり

天才芸術家 リベルタ:中西 勝之

芸術革命派 ネグロ:伊東 潤

リベルタの妻 ベジェッサ:中村 絵梨香 

 

少年パズ:伊藤慧(京都:渡邊竜生)

パズの母 オリゲ:南智子(京都:矢島有里)

パズの幼馴染 セレステ:間瀬富美子

パズの恩師の娘 アマリージャ:鈴木裕香(京都:後藤伽耶)

シスター ベルデ:室井葉子(京都:松永麻美)

今回、主演の畠中さん、メインキャストの方々以外がすべてオーディションで選ばれているので見知った方がいないし、私達にと ってはいきなり三部作の「最終章」になるし…期待だけではなく少々不安も感じてました。 

どんな舞台になるのかなあ…と。

 

し かし!登場人物は多いのにそれぞれキャラがしっかり立っていて、独特の世界観が心に残る素敵な作品でした!(不安に思っ てすみません!) 

 

 

 

<あらすじ ざっくり>

以下、私の主観による簡単なあらすじです。詳細ではないものの、ネタバレありありですので、京都公演が初見の方は飛ばしてください。

 

*******ネタバレあり********

 

 

 

幼馴染セレステとの淡い恋。「りんごの樹の下でまた僕の作った歌を聞かせるよ」と約束をしてマドリードの音楽学校で学ぶために旅立つまでが少年パズ。(年齢設定が謎ですが、少年と青年の間、ぐらいでしょうか。)

マドリードの街で人気の音楽家となった、パズ=畠中さん。

毎日心のままに、そして人々に求められるままに曲を作り、「音楽に夢中」で暮らしています。

才能ある彼は恩師の娘アマリージ ャからも好意を寄せられているのですが、どう対処していいかわからない感じで、まさに純情な青年。

 

そんなパズがある日いかがわしい酒場で歌うガーネッタに心を掴まれます。自分の中に生まれた感情に戸惑うパズ。

折しもそこで、10年も故郷に戻ってこないパズの気持ち、パズに対する自分の気持ちを確かめにきたセレステと再会しました。

約 束を守れなかった後ろめたさを感じつつも、お互いの間に流れた時間の違いは決定的で、ほろ苦い別れとなりました。

 

ガーネッタは天性の歌姫。しかしある理由から自分の歌唱力を武器に酒場の賭けの道具となり、お金を稼いでいます。

自分を 傷つけるような才能の使い方をしてはいけない、とパズは忠告します。余計なお世話だと最初はパズを拒絶するガーネッタですが 、二人は深いところで惹かれあい、逢瀬を重ねるようになります。

 

ところが、芸術革命運動のリーダーで、天才芸術家リベルタのパトロンでもあるネグロが、パズが人々に与える影響力を潰そうと 卑劣な罠を仕掛けます。

ネグロはガーネッタを精神的に追い詰め、パズもろとも二人の表現者としての自由を奪おうとするのです。ガーネッタはネグロの言 葉の矢に傷つき、自分だけの世界に引きこもってしまいました。

しかし天才芸術家のリベルタが、パズの音楽が持つ人々の心に幸せを吹き込む力に惹かれ、この騒動に干渉することにより、 流れが変わり始めます。

なぜネグロはこんなに「表現者」を憎んでいるのか…その陰にある悲しみの記憶から彼を救おうと、ネグロの昔の恋人ベルデも動 き出します。

 

傷ついて立ち止まっているネグロを、ガーネッタを救うため、パズの振るタクトに合わせた街の人々の歌声は大きな風となり、彼らに前に踏み出す勇気を送り込みます。

それはすべての人の心にも、明るい明日を信じる希望の光をともしました。

 

おしまい

 

物語にはキーマンが何人もいて、その裏のストーリーも気になります。

 

とくに天才芸術家リベルタと妻のベジェッサのハイテンションなバカップル振りはかなり度肝を抜かれましたし、ネグロとリベルタの関係も不思議でした。 

表現者を憎むネグロがなぜリベルタ のパトロンをしているのか、なぜ女装(そう、ネグロはずっとドレス姿なんです)しているのか…観客席で想像力をフル回転してしまいましたよ。 

いただいたパンフレットによると、孵化シリー ズの前作はこの三人とネグロの恋人ベルデの話だったようですので、もし再演したら見に行ってしまうと思います。(笑)

 

若いキャストもそれぞれ役を作りこんでいて、本番に至るまでの丁寧なお稽古期間を感じることができました。 

 

主催のワンダーラーファクトリーさんの今後の動向も要チェックですね!

 

 

 

そして…畠中さんのパズは、ピュアな好青年から、恋におち、愛する人のために強くなって大人の包容力を身に着けるまでのすべてが詰まった役でした。

金子浩介さんのオリジナル 曲は、畠中さんの魅力を熟知されている方ならではの素敵なメロディで、客席で何度「ありがとう!」と思ったことでしょう。

京都を入れて5組もある組み合わせとのお稽古は本当に大変だったと思いますが、畠中さんを丸ごとがっつり拝見できて、ファンとしては幸せの一言です。

 

残り4公演、また京都でも全員一丸となった素晴らしい舞台を届けてください!

 

 

終演後は、顔見知りのハタ坊の会の方々と一緒に、メイクのまま出てきてくださった畠中さんを取り囲んでしまいました。

大勢に囲まれてちょっとあわあわする畠中さんは、とてもさっきまで舞台であのかっこいいパズを大熱演していたとは思えない謙虚さで、このギャップがたまらないのです。

 

こちらは8月2日夜公演の後の畠中さんです。

(お写真はすべて事務所の許可をいただいて掲載しております)


<おまけ>

千穐楽終演後のロビーでは、出演者に贈られたお花がバラしてあり、自由にお持ち帰りくださいとの心遣いがうれしかったです。

私も一輪だけ、ハタ坊の会から贈ったお花と思われる「情熱の赤」いガーベラをいただいて参りました。

 

持ち帰る間に茎が折れてしまったので、小皿に水を張って浮かべてみました。

放映スケジュールは↑Disneyチャンネル公式ページでご確認ください。